Windows Server 2012&Windows 8 ProでSMB3.0 マルチチャネル構成

SMB3.0 マルチチャネルで転送速度倍加計画

Windows Server 2012とWindows 8はファイル共有(CIFS)のバージョンが3.0になった。これでファイル共有のスループットが上げられるかもしれないというユメのような話。いや夢じゃないんデスが。資料や記事などを色々探したのだがいいものが見つからず結局自分でテストして見ることになった。その結果をまとめとして置いておく。

マルチチャネルを構成する

SMB3.0 マルチチャネルを有効にするには画像のような物理構成が必要になる。ぶっちゃけ10GbE NICなんて持ってないのでこの図の場合一番右のケースが現実的な解となる。現在のNICはサーバー側にIntel EB、クライアント側にIntel I350-T2を使っている。詳細は省くがどちらも2ポートを標準装備しているので、スイッチングハブを1つ追加するだけで図のような構成は可能になる。現在はサーバー側をWindows Server 2012のNICチーミング機能(LBFO)を使用し、クライアント側は普通にDHCP接続×2となっている。ここに新たなスイッチングハブを追加して図のような構成にする。

ネットワーク構成

現在の構成

PCIPアドレス
Windows Server 2012192.168.1.2×2(NICチーミング)
Windows 8 Pro192.168.1.27(DHCP取得)
192.168.1.32(DHCP取得)

マルチチャネル構成

PCIPアドレス
Windows Server 2012192.168.1.2(静的設定)
192.168.10.2(静的設定)
Windows 8 Pro192.168.1.32(DHCP取得)
192.168.10.10(静的設定)


ぶっちゃけサーバーのチーミング機能は役に立ってないので解除する。知っている人は知っていると思うが、一般的なNIC二枚を使ったチーミングではスループットは上がらない。表記こそ2.0Gbpsとなるが実際には1.0Gbpsのままである。よくブログで作成だけして満足している記事が多いので騙されてはいけない。図で解るように『イーサネット2』を新規スイッチングハブに接続、192.168.10.x側とした。こちらのネットワークはルーターには繋がっていないためパブリック接続になる。

実効テスト:スループット確認

 コネクション確認


物理的に接続した後、暫く待っていると図のようにセッションが確立する。これで準備は完了だ。SMB3.0はその条件が整えば自動的に機能を開始する。つまりこれで転送テストすれば結果が出るということだ。図はTCP Monitor Plusのセッションモニターで確認した。ポート445というところがポイント。SMB3.0では445が基本となっている。

ファイルコピー

図がWindows 8のファイルコピー画面だ。ここではテストのために約6GBのファイルを転送しているが、転送速度が226MB/sとなっている点に注目して欲しい。GbE環境では転送速度が約1Gbps=125MB/s、つまりSMB マルチチャネル×2 2Gbps = 250MB/s (理論値)なのでまずまずの転送速度になる。オーバーヘッドは1割ということでこんなものだと思う。転送先がCrucial SSDとなっているのは、HDDだと書き込み速度が間に合わずボトルネックになってしまうためだ。つまりこの構成は普通のPC環境では申し分ない速度が出せていることになる。
疑り深いのでタスクマネージャで転送中のネットワーク速度を見てみた。Windows 8のタスクマネージャは、付属のわりに複数のネットワーク速度が見れたりと色々重宝する。こんなトコロばかり便利でもな。さて転送時の速度はどうだろうか? 見た通り、それぞれのNICがほぼ1Gbpsの転送をしている。1GbE NICの限界まで使っているということだ。

サーバーのストレージ速度は?

ではサーバーのストレージが限界なのかと思い、テストしてみた。今回は6GBの巨大ファイルが対象なのでシーケンシャルアクセスを計測した。実際のファイル共有はランダムアクセスが基本であるので鵜呑みには出来ないが参考程度にはなるだろう。さてシーケンシャルリードの値が約340 MB/s という数値をたたき出している。

マルチチャネル3ポート接続は可能?

ではあと1ポート分の拡張 (理論値 375MB/s) をして更なる転送量アップが可能になるのか。現状ではクライアント / サーバー間にネットワークケーブルが這わせられないため、これ以上の追加は出来ない。しかしNICとケーブルは余っているため近いうちにテストしてみたいと思う。Microsoft提供の図では2スイッチまでしか描かれていなかったが、はたして3ポートは可能なのか。想像の範囲でしかないが可能だと思う。もし3ポート / 4ポートのマルチチャネル転送が出来た場合、それはもうストレージにSSDを使用しないとならない状況になるだろう。しかし2ポート分でもローカルのHDDを上回る転送速度が得られたので通常の使用では全く問題ないと言える。現在はWindows Server 2012とWindows 8のみの組み合わせでのみ実現が可能なこの設定だが、10GbpsのNICが値下がりしていることもあって、近いうちにあたり前になってくるのだろう。その時までは一部のマニアが喜ぶだけの設定かもしれない(その割にはリーズナブルだが)。

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